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2016年9月7日水曜日

みそろぎ夜話②

今日は、MISOROGI人形展会場の紙飾りを作りました。
姉妹イベントのFANTANIMA!をご覧になった方は、春の祭典のような賑やかな会場をご記憶かと思います。秋のMISOROGIは、静かな秋の森の祈り。DMの背景の森は奈良の山辺の道にある天皇陵の遠景です。
日本の民俗信仰では切り紙は神の依り代や結界を作る神聖なオブジェとして扱われます。

・千葉眞理子さん(み太郎窯)
本展企画の羽関チエコが『DOLL FORUM JAPAN』を発行していたときに、郷土人形・玩具研究の千葉惣次さんと眞理子さんご夫妻のインタビュー連載記事を掲載させて頂きました。







今は千葉惣次さんは、切り紙の収集・研究家としてもご活躍されています。
第1回のみそろぎ人形展の時には、「み太郎窯」の眞理子夫人とともに芝原人形の作家として千葉惣次さんにご出品頂きました。今回はご主人は切り紙のお仕事が忙しくななり残念ながら出品されませんが、芝原人形の素朴なエッセンスと伝統を取り込んで制作をされている眞理子さんの「み太郎窯」の作品をご堪能ください。


・ユリア・ズュビャイロヴァさん(ウクライナ)

今回の会場美術で重要な役割を担ってくれたのがこの方です。
素朴で神聖なイメージを持つ切り紙で、MISOROGIの会場構成を考えてくれました。
本職はインテリアデザイナーだったとのこと。来日してから独学で人形制作を始めたというユリアさん。デザイナーとしてプロの仕事人である彼女の作品を初めて見たのはデザインフェスタでした。それをきっかけに、彼女の作品は見れば見るほど、作品の持つ緊張感とメッセージ性に、アートとしての完成度の高さを感じます。
今回の会場装飾の準備を一緒にしましたが、構成力と発想、技術にプロの技を見た思いがします。
固定ポーズ人形に望まれる隙のない作り。このようなクオリティの創作人形を国内の新人作家に見ることが少なくなりました。展示作品は、ぜひ隅から隅までご鑑賞なさってみてください。
もちろん、彼女が制作・構成した切り紙の空間もあわせてお楽しみ下さい。