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2016年9月10日土曜日

みそろぎ夜話④

昨日は西村FELIZさんの個展を見てきました。西村さんは中南米14カ国で2年あまりを過ごし、そのときの非日常的な体験を「生きるって大変」というエッセイで『DOLL FORUM JAPAN』に連載していました。現地で遭遇するきわめて個人的な冒険譚と人々の様子が、きめ細かくユーモラスに描写されていて、読者に愛された記事でした。

・西村FELIZさん
明るい色づかいが鮮やかなその西村さんの形からは、「生きるって大変」に登場したような人々や子供達の生き生きとした様子が伝わってきます。
「花とわたし」は、積めるだけ積んだ花かごの重さに耐えられなくなった知り合いの子供を描いたものです。鮮やかな花と子供の表情が対称的であり、貧困というシリアスな背景も孕んだ作品ですが、幼いたくましさとユーモラスな描写に安易な同情心は吹き飛ばされてしまいます。

今はその記事を『DOLL FORUM JAPAN』でしか読むことができないのですが、会場の物販コーナーにバックナンバーがありますのでお時間のある方はぜひご覧になってみてください。



「花とわたし」





・monyomonyoさん
アニミズムのユーモラスな神様やキャラクターを、オリジナルのぬいぐるみやアクセサリー、仮面などで作られています。懐かしいようで新しい、かっこいい。
アニメーションやワークショップ、ダンサーとのコラボレーションでも活動されています。
写真はイエティ。

他にも四面に8つの顔を持ち、全方位を見守っている(ような感じを出してる)神様も出品されます。画像はこちら


・飯野モモコさん
今回のMISIOROGI人形展は、美術やデザイン畑のアーティストの人形への挑戦も楽しみです。飯野モモコさんは、イラスト、ライブペイント、会場美術と幅広く活動しています。FANTNAIMA!会場をご覧になった方は、あの会場の生命感をご記憶ではないでしょうか? 会場美術は飯野モモコさん担当、そこに使用した飾り物を見て、人形も面白いものを作られるのではと、お声掛けしました。人形は初めての制作だそうです。作品の目は自作、様々なパーツが入っていてパワフルです。デコレーションももちろんご本人です。お楽しみに!


 



瞳も一つ一つ手作りです。水晶をたっぷり入れたオルゴナイトアイがキラキラです。ポジティブパワーを与えてくれる瞳でじっとこちらを見守ってくれます。」(飯野モモコさん)

2016年9月9日金曜日

みそろぎ夜話③

人形とは特に関係のない友人が、最近の人形展の案内を受け取って「どの作品も全体を見せるというよりは、顔、表情だけを表現しているのか、作者の意識が顔に集中しているように感じられました」と手紙に書いてきました。
確かに人形は顔が命、と言います。でもボディがあっての人の形。
創作人形は、全体の姿に凝縮された一瞬の世界、情感の表現も醍醐味のひとつだと思います。それは固定ポーズ人形が本領発揮するところ。
MISOROGI人形展では、優れた固定ポーズの作家をご紹介いたします。

・矢部藤子さん
この夏、お住まいの茨城県の常陽史料館で今までの作品を集めた回顧展が開催されたばかりです。初期の頃から現在に至る作品まで、この方が人間にもたれている興味と関心の深さが一貫して感じられました。布の使い方、技術、表現の全てに対象の人間に対する矢部さんの温かい視線が反映されています。どの角度から見てもいつまでも見飽きない、見切ることができない豊かな世界があります。



・水澄美恵子さん
水澄美恵子さんは、人形であれば固定も球体関節も、素材も何でもこなされる方です。どの人形も魅力的ですが、子供達や人々の一瞬をユーモラスに描写する固定ポーズの人形はどれも勢いがあって、溌剌とした作者本人の気持ちが伝わってきます。立派な創作作家なのですが、職人という言い方が合うと思うこともしばしば。古布や骨董にもお詳しく、吟味された材料を使いこなし、はじめからその人形のためにあったように見える技も見所です。












・所由紀子さん
今は国内はもちろん、世界各地で石塑は人形の主要素材となっています。所由紀子さんは石塑が開発されたときから、この粘土を素材に人形制作を広めてきた功労者と言って良いでしょう。所さんが得意とするのは粘土に腐食系の塗料をかけて緑青の感じを生かした造形。ゲームキャラクターのような、凛々しく美しい人形を得意とされています。
















・高橋操さん
高橋さんも所さんのように石塑でオブジェドールを制作し、制作指導をしてきたパイオニアです。デザインセンスが光る楽しいキャラクター、それもふくよかな体型をした人形を見たら、まずは高橋さんの作品でしょう。様々なポーズでバランスも難しそうですが、そこはしっかりプロの仕事をされています。




2016年9月7日水曜日

みそろぎ夜話②

今日は、MISOROGI人形展会場の紙飾りを作りました。
姉妹イベントのFANTANIMA!をご覧になった方は、春の祭典のような賑やかな会場をご記憶かと思います。秋のMISOROGIは、静かな秋の森の祈り。DMの背景の森は奈良の山辺の道にある天皇陵の遠景です。
日本の民俗信仰では切り紙は神の依り代や結界を作る神聖なオブジェとして扱われます。

・千葉眞理子さん(み太郎窯)
本展企画の羽関チエコが『DOLL FORUM JAPAN』を発行していたときに、郷土人形・玩具研究の千葉惣次さんと眞理子さんご夫妻のインタビュー連載記事を掲載させて頂きました。







今は千葉惣次さんは、切り紙の収集・研究家としてもご活躍されています。
第1回のみそろぎ人形展の時には、「み太郎窯」の眞理子夫人とともに芝原人形の作家として千葉惣次さんにご出品頂きました。今回はご主人は切り紙のお仕事が忙しくななり残念ながら出品されませんが、芝原人形の素朴なエッセンスと伝統を取り込んで制作をされている眞理子さんの「み太郎窯」の作品をご堪能ください。


・ユリア・ズュビャイロヴァさん(ウクライナ)

今回の会場美術で重要な役割を担ってくれたのがこの方です。
素朴で神聖なイメージを持つ切り紙で、MISOROGIの会場構成を考えてくれました。
本職はインテリアデザイナーだったとのこと。来日してから独学で人形制作を始めたというユリアさん。デザイナーとしてプロの仕事人である彼女の作品を初めて見たのはデザインフェスタでした。それをきっかけに、彼女の作品は見れば見るほど、作品の持つ緊張感とメッセージ性に、アートとしての完成度の高さを感じます。
今回の会場装飾の準備を一緒にしましたが、構成力と発想、技術にプロの技を見た思いがします。
固定ポーズ人形に望まれる隙のない作り。このようなクオリティの創作人形を国内の新人作家に見ることが少なくなりました。展示作品は、ぜひ隅から隅までご鑑賞なさってみてください。
もちろん、彼女が制作・構成した切り紙の空間もあわせてお楽しみ下さい。







みそろぎ夜話①

MISOROGI みそろぎ人形展が来週水曜日からスタートします。第2回目の開催です。1回目は人形の原点に近い郷土人形の面白さに創作人形作家の方にもチャレンジして頂きました。挑戦としては面白かったのですが、デザイン、価格、内容ともに時代や世代を経て洗練された郷土人形に、一代、しかも限られた時間で制作している創作の方がコラボするのは、なかなか大変なことだと実感しました。
そこで今回は、人形を作ろうと思った気持ち、手の動きは、今の作家も郷土人形を最初に作った作り手も同じはず、と考え、創作の方にはご自身の世界の本領発揮をお願いしました。
様々な角度から出品者の皆様をご紹介していきたいと思います。今回は、依頼してからの時間が短いなかで、この企画に向けて意欲作をぶつけてくださっている方の情報をお伝えしますね。

・月光社さん
前回は見る側としてこの企画を面白がってくださった月光社さん。「芸術家の仕事は状況や環境を神話化することといえると言っていましたがみそろぎ展」のアイデア正にそれに合致していると思っています」という力強いお言葉で新作に挑まれました。
テラコッタでズバリ「偶像崇拝」というタイトルの少女人形。郷土人形へのリスペクトを込めて、技法を工夫して価格的にも挑戦されています。












・青の羊さん
来月、大阪の乙女屋サロンで個展を控えている青の羊さん、MISOROGIは一点集中で等身大クラスの大作に挑んでます。「イメージは仏像風人形オブジェです。布で大きな仏像風オブジェを一度作ってみたかったので楽しいです。面白く神々しい変な仏像風オブジェが目標です。」
作品から、とてもポジティブなパワーを得られそうです。











・ジョアンナ・フラナガンさん(The Pale Rook)
MISOROGIは、英語のミソロジー(神話学)をカタカナ読みした当て字なのですが、出品作家を考えているときに、スコットランドのジョアンナさんのニンフの布人形が目に入りました。ぜひ実物を見たいと思いましたが、すぐに作品が売れてしまって手元に残らない人気作家だけに、応じてくれるか心配でしたが、この企画に関心を寄せて頂き、「子羊の人形」を送ってきてくれました。
北欧の森、スコットランドの農村と星空を見るこが好きなジョアンナさん。その少しメランコリックでナイーヴな世界が、ハーブの香りとともに伝わってきます。
本邦初公開ですし、ぜひ実物をご覧頂きたいと思います。




2016年8月26日金曜日

会場ワークショップ・ままごと森「きつねさんときつねかぶりちゃん」

大阪から、よるのうさこさん(ままごと森)がやってきます!

ままごと森 よるのうさこさんのワークショップご案内
「きつねさんときつねかぶりちゃん」


あなただけの手の平サイズのファンタジー。
初心者の方でも簡単に作れます。

できあがりサイズ 約6cm
所要時間 約2〜3時間

※「きつねかぶりちゃん」はあらかじめ描いた顏を用意します。しっぽもついてます!

9月17日(土) 9月18日(日)
各日とも「午前10時から」「午後2時から」の各2回
※空席があれば随時参加いただけます。個別にご指導いたします。
※針を使いますので、小さなお子様は参加できません。
参加費 5400円(税込)
用意するもの:特になし
定員:各回6人

【お申し込み方法】
電話かEメールで空き状況をお確かめのうえ、「お名前」「電話番号」「ご希望(「きつね」か、「きつねかぶり」か)」をお知らせの上ご予約ください。
(丸善・丸の内本店は電話のみのお受付となります。)
受講料は開催当日、時間前に会場レジにてお支払い下さい。
各回ともに、当日空きがあれば、その場でお申し込み・ご参加できます。

【お電話の方】
羽関オフィス 042-395-7547
丸善・丸の内本店ギャラリー 03-5288-8881
【Eメールの方】(羽関オフィスのみ)
hazeki*nonc.jp  (*を@に変換してください)


第2回 MIROSOGI人形展 DMができました

明日より、このDMを発送させて頂きます。ご希望の方は羽関オフィス、または丸善丸の内本店ギャラリーまでご一報頂ければ郵送させて頂きます。

今回は、ロシアのマヤ・ホフロヴァさんの人形をメインヴィジュアルに使用させて頂きました。もちろん、出品されます。30cmほどのクロスボディの作品です。
下の作品は河野滋子さんの新作 「愛おしいイキモノのフォルム」。

切手面には、当企画にあわせて制作されたロシアのヴラソヴァさんの人形や、千葉眞理子さんの「宝船」が載っています。
背景は奈良県の山の辺の道添い古墳の森とお堀。昨年訪れた時に撮影したものです。
 


公式ウェブサイト しばらくお待ちください

第2回 MISOROGI みそろぎ人形展の公式ウェブサイトの改装が遅れております。
アップデートが終了しましたらこちらでご報告いたします。

出品作家やイベントのご案内について、当ブログやFacebookでもご案内いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。